友人の結婚式に参列の着物コーディネート■付下げ訪問着のお着付け
このお着物は付下げ訪問着です。私が若い頃(約40年前)に誂えてもらい、友人の結婚式や初釜で着用した大好きな着物でした。娘とは身長が20㎝近く違うので娘に着てもらうのは諦めました。染め替えも検討しましたが金箔が施されているので無理との事。大好きなお着物がこのまま日の目を見ることもないのかと残念でした。【着物は置物(おきもの)でなく着るもの】とよく聞きますが、多くの職人さんの技で出来上がった着物は一回でも多く着てもらうのが本望ではないでしょうか。息子の幼馴染がミセスになって初めての結婚式参列する機会に、この付下げをお着付けさせてもらいました。新婚らしい初々しさと華やかさがある、素敵な着物姿になりました。
付下げと訪問着の違い
仕立て前の見分け方
仕立て前の状態では、付下げは小紋や紬のように反物のまま巻かれています。それに対して訪問着は仮絵羽仕立てした着物の形になっています。衣桁にかかっていたり、簡単にたたまれていることが多いです。
仕立て後の見分け方
柄の付け方が違います。訪問着は縫い目に関係なく図柄が一枚の大きな絵のような構図(絵羽文様)になっています。一方付下げは柄が縫い目にかからないように染められているので、あまり大きな裾模様にはなりません。柄は肩山に向かって描かれ、裾や袖、胸などの要所に丁度良く出るような構図になっています。
格の違い
付下げは訪問着に比べると、少し軽い格になります。。訪問着は主に結婚式や初釜・大きなパーティなどで着用しますが、付下げは大げさ過ぎないので割と幅広い場面で着ることができます。お子様の七五三・卒入学式・観劇などに向いています。画像の付下げは上前のおくみ線で柄がつながっているので付下げ訪問着になり、訪問着に近い位置づけになります。
付下げ訪問着と綴名古屋帯のコーディネート
着物 ◆ 付下げ訪問着 色紙に花
帯 ◆ 爪綴れ名古屋帯
半衿 ◆ 塩瀬 白
帯揚げ ◆ 縮緬 クリーム
帯締め ◆ 平組 クリームと薄茶と金